「れとらくはさみ」開発ストーリー
1本で“つかむ、きる、しぼる”ができる万能ハサミ「れとらくはさみ」の商品開発の裏話を、ヤクセルのプロダクトデザイナー(総合企画部部長)青木幹雄氏に伺いました。
ーーー開発のきっかけについて教えていただけますか?
もちろんです。
当社は「刃物のまち」として知られる岐阜県関市に拠点を置く家庭用品メーカーであり、キッチンハサミは主力商品の一つです。常に新しいキッチンハサミの商品化を目指し、アイデアを探っていました。
近年、レトルト食品がブームとなっていることに注目しました。
私もレトルト食品をよく利用しており、パウチの開封や中身の取り出しにストレスを感じていました。
ーーーなるほど、そのストレスを解消するために新しいキッチンハサミの開発に取り組んだのですね。
そうです。
私は「つかむ、きる、しぼる」の機能を1本のハサミに組み込むことを目指しました。
それにより、レトルト食品だけでなく、さまざまなパウチ商品にも便利に使える新しいキッチンハサミを開発することができました。
ーーー開発の中で苦労した点はありましたか?
「つかむ」機能と「しぼる」機能の両立が難しかったです。これらは相反する要素なので、バランスを取るのが課題でした。
その課題を解決するために、ハンドル形状やブレード先端部のスリットなど、細部にわたる工夫が必要でした。
ーーー工夫した点について具体的に教えてください。
ハンドルに隙間を設けることで「つかむ」機能を向上させました。また、先端部にスリットを追加することで、パウチの滑りを防止しました。
ハンドルに隙間を設ける理由は、ペンチをイメージしていただくとわかりやすいと思います。
グッと握った時にブレード部がしなって先端部に力が加わり「つかむ」機能が向上します。
そして、適度な力加減で握っていただくことで、ブレード部にパウチを挟んで「しぼる」ことができます。
ーーー細部までこだわったの設計ですね、他にもこだわった点はありますか?
安全性と使いやすさにも注力しました。
特に、普通のハサミをベースにしているため、誰でも簡単に扱えるデザインを追求しました。
また、キャップを付けることで持ち運びや保管に便利にしました。アウトドアや非常時にも役立ちます。
ーーーなるほど、使い勝手と安全性にも配慮されているのですね。どんな方に、どんなシーンで使っていただきたいですか?
すべての方に使っていただきたいです。
合わせ調味料を使った料理をする時に、お子さまに離乳食を食べさせる時に、アウトドアでレトルトカレーを食べる時に、ペットにウェットフードをあげる時に、化粧品や洗剤の詰め替えの時に・・・
ご使用シーンは生活のあらゆるところに存在します。
ーーー最後に、メッセージをお願いします!
開発開始から1年半かけて、ようやく発売することができました!
当社のヤクセル公式オンラインストアや全国の専門店、家電量販店で販売しています。ぜひ手に取って試してください。
ーーーありがとうございました。「れとらくはさみ」の開発秘話を教えていただき、興味深いお話を聞かせていただきました。
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